D-Wave社、2024年の受注が120%増加、初のD-Wave Advantageプロセッサの販売、そして最大1億5000万ドルの追加普通株式売却に関する契約を発表

D-Wave Quantum Inc.は、2024会計年度の受注高が2300万ドルを超え、2023年比で120%増加すると発表しました。第4四半期には、D-Wave Advantage™アニーリング量子コンピューティングシステムの初の顧客購入が実現し、オンプレミスシステム販売を含む同社の収益モデルの拡大を示しました。5,000以上の量子ビットを備えたこのシステムは、顧客に強化された制御と統合機能を提供します。 Advantageプロセッサの販売は、D-Waveの戦略における興味深い変化を示しています。以前は、USC/ロッキード・マーティン、NASA Ames/Google、ロスアラモス国立研究所、テンポラル・ディフェンス・システムズなどの組織にオンプレミスマシンを販売またはリースしていました。しかし、しばらくの間この戦略から離れ、代わりにクラウドアクセスを重視していました。最近では、昨年6月にデビッドソン・テクノロジーズにAdvantageプロセッサを設置しましたが、これは販売ではなくリース契約だったと考えられます。同社は、プロセッサを購入することで、顧客はこれまで利用できなかったシステムパラメータの変更やシステムの統合が可能になると述べています。GQIは、前払いで支払いを受けることで企業のキャッシュフローを加速させるため、量子ハードウェア企業がオンプレミス販売を追求する傾向が高まっていると見ています。 このプロセッサの販売は、2024会計年度第4四半期の受注高が少なくとも1800万ドルに達し、前年同期比500%増となった主要な要因です。この成長は、AI、国家安全保障、競争力のあるイノベーションなどの分野で量子コンピューティングの可能性を探求する研究機関、企業、組織の間でD-Waveの技術に対する需要が高まっていることを反映しています。 同社はまた、年末時点で過去最高の1億7800万ドルの現金を保有していたことを発表しました。さらに、同社は最近、米国証券取引委員会(SEC)に書類を提出し、Needham & Company, LLC他6社と販売契約を締結し、総額1億5000万ドルまでの普通株式を随時提供・販売することを発表しました。この金額は、2025年1月8日の終値6.10ドルで24,590,164株を売却すると仮定しています。実際の売却株数は価格変動に応じて変わります。2025年1月8日時点で、同社の発行済普通株式数は266,568,046株でした。 2025年1月11日