QT Sense、量子センシングによる疾病診断技術に600万ユーロ(630万米ドル)を調達

オランダのフローニンゲンを拠点とするスタートアップQT Senseは、単一細胞レベルでの疾病診断のための量子センシング技術を発展させるために600万ユーロ(630万米ドル)の資金調達に成功しました。この資金調達には、量子技術に特化したVCファンドであるQDNL Participationsからの出資と、Interreg Europeからの助成金が含まれています。同社の主力製品であるQuantum Nuovaは、高精度で細胞活性を測定できる単一細胞ナノMRIプラットフォームで、敗血症の早期診断や個別化がん治療を可能にします。 2024年2月にフローニンゲン大学医療センター(UMCG)からのスピンアウトとして設立されたQT Senseは、ナノダイヤモンドベースの量子センシングを活用して細胞活性の変化を検出します。この技術は、個々の細胞にナノダイヤモンドを暴露し、細胞プロセスに対応する発光の変化を測定します。このアプローチにより、酸化ストレスやその他のバイオマーカーについて、リアルタイムで単一細胞レベルの洞察が得られ、従来の診断方法に比べて大きな利点を提供します。 新たな資金は、Quantum Nuovaの改良に充てられ、初版は敗血症診断研究のためにUMCGに導入される予定です。QT Senseの技術は、医薬品開発、個別化医療、学術研究での応用が期待されています。Deepak Veeregowda博士(CEO)とRomana Schirhagl教授(CSO)が率いる同社のチームは、量子センシング、ライフサイエンス、製品開発の専門知識を組み合わせ、研究室での研究と実践的なヘルスケアソリューションの架け橋となることを目指しています。 2025年2月26日