IBMとバスク政府は、スペインのサンセバスチャンにあるIBM-エウスカディ量子計算センターに、欧州初のIBM Quantum System Twoを設置する計画を発表しました。2025年末までに運用開始予定のこのシステムには、IBMの最新の量子プロセッサである156量子ビットのIBM Quantum Heronプロセッサが搭載されます。この設置は、バスク地方を量子技術の主要拠点として確立することを目指すBasQ構想の一環です。 IBM Quantum System Twoは、Qiskitソフトウェアを活用して最大5,000の2量子ビットゲート演算を実行する量子回路を実行し、従来のシミュレーション手法を超える実用規模のアルゴリズムを実行するように設計されています。センターの研究者たちは、このシステムを使用して物理学、情報科学、材料科学の分野での発見を進めると同時に、量子技術に関するバスク地方のIKUR 2030ビジョンをサポートします。この構想には、量子技術の専門知識を構築し、地域の経済成長を促進するための人材育成プログラムが含まれています。 この導入は、IBMが欧州の量子エコシステムを拡大し、研究者、開発者、産業界の専門家に先進的な量子技術へのアクセスを提供する取り組みの一環です。IBMとバスク政府の協力関係は、持続可能性や材料研究における複雑な課題に取り組み、イノベーションを推進する上で量子コンピューティングの重要性が高まっていることを示しています。 2025年3月15日