富士通は、大阪大学、システム・エンジニアリング・コンサルタンツ株式会社、TIS株式会社と共同で、セットアップからクラウドベースの運用まで、フルスタックの量子コンピュータ管理をサポートするオープンソースの量子操作ソフトウェアスイートをリリースしました。Open Quantum Toolchain for Operators and Usersとして提供されるこのソフトウェアは、量子システムを導入する組織の技術的障壁を低減することを目指しています。 これまで、クラウドを介して量子コンピューティングへのアクセスを提供しようとする機関は、独自の複雑な運用レイヤーを構築する必要がありました。富士通のオープンソースツールチェーンは、標準化された拡張可能なソリューションを提供し、研究機関や企業が量子システムの展開と管理を効率化することを可能にします。このソフトウェアには、リソース割り当て、ジョブスケジューリング、システム監視、ユーザーアクセスのモジュールが含まれており、さまざまな量子ハードウェアプラットフォームとの互換性を考慮して設計されています。 富士通は2025年後半に、このツールチェーンを自社のクラウドベース量子サービスに統合する計画です。同社はコミュニティ主導の開発を通じて、ソフトウェアの機能強化とグローバルな採用を継続的にサポートしていきます。この動きは、ハードウェアプロバイダーとソフトウェアインテグレーターの両方としての富士通の量子エコシステムにおける幅広いポジションを強化するものです。 2025年3月30日