量子コンピュータ用チップの開発に焦点を当てたスタートアップDiraqが、1500万ドルの資金調達を完了しました。今回の資金調達ラウンドには、米国とシンガポールからの新規投資が含まれ、ICM Global FundsとMorgan Creek Digitalが新たに投資家として加わりました。既存投資家としてMain Sequence、Uniseed、NewSouth Innovations、Quantonationが参加しています。 Diraqは、シリコンプロセッサの製造に使用されるものと同様の技術を用いて設計された量子コンピューティングチップを開発しています。同社は2029年までに最初の量子製品をリリースし、2033年までに商業的に実用的な「フォールトトレラント」量子コンピュータの実現を目指しています。今回の1500万ドルの調達は、昨年の3300万豪ドル(2200万米ドル)のシリーズAラウンドの拡大と、2022年に調達した3000万豪ドル(2000万米ドル)に続くものです。また同社は最近、国防省の量子プログラムを通じた取り組みも開始しました。 この新規投資は、Diraqの国際展開を支援することを目的としています。量子コンピュータの開発により、現在のスーパーコンピュータの能力を超えるアルゴリズムの実行が可能になると期待されており、創薬、農業、材料工学、エネルギー転送などの分野への応用が見込まれています。この資金調達は、スケーラブルで商業的に実現可能な量子システムの実現を目指すシリコンベースの量子コンピューティング技術の発展に貢献します。 2025年7月8日