イオンQとキプ・クォンタム、量子タンパク質折りたたみと最適化で記録を達成

IonQとKipu Quantumは、量子コンピュータ上で実行された過去最も複雑なタンパク質折りたたみ問題を解決したという共同のブレークスルーを発表しました。この成果は、IonQのForte世代のイオントラップ型量子システム上でKipuのBF-DCQOアルゴリズムを使用して実行され、アルゴリズムの革新性とハードウェアの性能の両方を示すものとなりました。 この共同研究では、最大12個のアミノ酸を含む三次元タンパク質折りたたみ問題に取り組みました。これは、量子ハードウェアで試みられた同種の問題の中で最も複雑なものとされています。また、チームは並行して、最大36量子ビットを使用して、完全結合スピングラス(QUBO)やMAX-4-SAT(HUBO)などの高密度最適化問題も解決しました。Kipuの非変分的な反復アルゴリズムは、より少ない演算で正確な解を提供し、IonQの完全結合量子ビット接続性により、タンパク質モデリングに不可欠な長距離相互作用を効率的に処理することが可能になりました。 この取り組みは、創薬、物流、材料設計などの分野における近期の量子応用の実現可能性を実証しています。両社は、IonQの今後の64量子ビットおよび256量子ビットシステムへの早期アクセスを通じて、さらに産業的に関連性の高いユースケースと量子優位性の実証を目指して協力を継続する予定です。 2025年6月19日