アストラゼネカ、AWS、NVIDIAと共にIonQが創薬のための量子加速ワークフローを実証

IonQは、初期段階の医薬品開発を加速することを目的としたハイブリッド量子古典的ワークフローを実証するため、AstraZeneca、AWS、NVIDIAとの複数企業による協力を発表しました。ISC High Performance 2025で紹介されたこのワークフローは、低分子医薬品合成に不可欠な反応クラスである鈴木-宮浦クロスカップリングの触媒ステップのモデリングにおいて、従来のアプローチと比較して20倍の処理時間短縮を達成しました。 このエンドツーエンドソリューションは、IonQのForte量子処理ユニット(QPU)、NVIDIAのCUDA-Qプラットフォーム、BraketとParallelClusterを含むAWSクラウドインフラストラクチャを統合しています。この組み合わせにより、複雑な化学経路の正確なシミュレーションが可能となり、予想される計算実行時間を数ヶ月から数日に大幅に短縮しました。この結果は、量子加速が計算化学における既存のボトルネックにどのように対処できるかを示しており、創薬における経路最適化と活性化エネルギー分析に影響を与えます。 この取り組みは、IonQが材料科学と機械学習での初期の実証に続いて、実用的なハイブリッド量子古典的ワークフローのスケーリングに最近注力していることを基盤としています。エンタープライズグレードのハードウェアと主要クラウドプロバイダーを通じたアクセスにより、IonQはこの協力を、ライフサイエンスR&Dにおける量子強化機能の初期実証例として位置付けています。この実証はまた、産業界とHPCにわたるエコシステムレベルの量子展開の背後にある勢いの高まりを裏付けています。 2025年6月9日