パリを拠点とする量子コンピューティング企業Quandelaは、12量子ビットの光量子コンピュータBelennosを発表し、現在30カ国以上の1,200名以上のユーザーがクラウドを通じてアクセスできるようになっています。このシステムは2022年にリリースされた6量子ビット版の4,000倍の計算能力を提供し、2025年末までにフランスのTGCCのEuroHPC/GENCI スーパーコンピューティング施設に統合される予定です。 Belennosは、3年以内に40光量子ビットの実現を目指すQuandelaのRoadmap2030の一部です。次世代システムのCanopusは2026年に登場予定で、現在の量子ビット数を2倍にし、2022年と比較して1,600万倍の性能向上を実現します。Quandelaは、2024年のBMW-エアバスチャレンジでのAIアプリケーションでの成功事例を挙げながら、電磁界シミュレーション、燃焼モデリング、画像分類など、実世界のユースケースを重視しています。 すでにBelennosユーザーの約25%が商用セクターからのものであり、産業界での採用が進んでいることを示しています。Quandelaによると、このシステムの計算速度は量子機械学習とハイブリッドHPCワークロードに適しているとのことです。同社のロードマップは、従来のHPC環境との統合に向けて、スケーラブルな光量子アーキテクチャを引き続き目標としています。 2025年5月23日