チューリッヒ・インスツルメンツとローデ・シュワルツ、オーストラリアの60億豪ドル(3.9億米ドル)規模の国立量子コンピューティング・テストベッド施設に参画

Zurich Instrumentsとその親会社であるRohde & Schwarzが、オーストラリア・クイーンズランド州の国立量子コンピューティングテストベッド施設(NQCT)の計測機器パートナーとして選出されました。このテストベッドは、クイーンズランド大学(UQ)のArkady Fedorov准教授の指揮のもと運営され、量子先端技術商用化インフラプログラムから約600万豪ドル(390万米ドル)の資金提供を受けています。このプロジェクトは、オーストラリアの量子研究コミュニティに、商用クラウドプラットフォームでは通常利用できない低コストのオープンアクセス量子コンピューティング機能と、ハードウェアへの深いローレベルアクセスを提供することを目指しています。 NQCTは超伝導量子プロセッサを使用し、QuantWareからはSoprano-D 5量子ビットQPU、Crescendo-S J-TWPA、およびシールディングが提供されます。Zurich Instrumentsは、すでにQuantWareのQPUとの相互運用性が実証されている量子コンピューティング制御システム(QCCS)を提供します。Rohde & Schwarzは、ベクトルネットワークアナライザ、スペクトラムアナライザ、オシロスコープなど、システム特性評価用のRF測定機器を提供します。テストベッドは、常時利用可能な量子コンピューティングセットアップと、より高度な開発システムという2段階で実装されます。 この施設は、ハードウェアインターフェースの最適化、エラー訂正、システムレベルのキャリブレーションの研究のためのプラットフォームとして機能します。また、QPUの開発と製造における国内能力の育成も目指しています。ユーザーインターフェースには、Zurich InstrumentsのLabOne Q backendと統合されたCSIROのソフトウェアスタックが組み込まれます。この取り組みは、クイーンズランド州の広範な量子戦略の一部であり、量子能力の国家主権的な開発という国家目標を支援するものです。 2025年5月22日