アリス&ボブ、パリに5000万ドルの量子チップ開発ラボを設立へ

Alice & Bobは、パリに5000万ドルの量子ハードウェア施設の建設を発表しました。この施設には、ナノ製造用クリーンルームを備えた4,000平方メートルのチップ開発ラボがあり、次世代QPUラインのLithium、Beryllium、Grapheneをサポートするインフラが整備されます。施設には20台の希釈冷凍機を備えたクライオスタットファームが設置され、並行した実験と開発が可能になります。また、2030年に予定されている100論理量子ビットマシンGrapheneのテスト用の専用セクションも設けられます。このラボは、同社が最近調達したシリーズBの1億300万ドルによって資金提供されています。 この施設には、Quantum MachinesとBlueforsのシステムが統合され、それぞれ量子制御エレクトロニクスと極低温インフラを提供します。施設のQPUロードマップは、ビットフリップエラーを本質的に抑制するように設計されたキャット量子ビットアーキテクチャを活用し、量子エラー訂正のオーバーヘッドを削減します。このラボは、外部ユーザーによる直接テストもサポートし、商用量子コンピューティングシステムの開発環境としても機能します。 Alice & Bobは、ナノ製造、制御、テストインフラを1カ所に集約することで、開発サイクルを加速し、スケーラブルで耐障害性のある量子ハードウェアを提供することを目指しています。同社のチップはモジュラーシステムへの統合を前提に設計されており、新施設は実験室規模のプロトタイプから、より大規模な展開や運用条件下でのベンチマークへの移行をサポートします。 2025年5月9日