ヴロツワフ工科大学(WUST)にポーランド初の超伝導量子コンピュータをIQMが設置へ

フィンランドを拠点とするIQM Quantum Computersは、2025年第2四半期にポーランドで初めてとなる超伝導量子コンピュータをヴロツワフ工科大学(WUST)に設置する予定です。5量子ビットのIQM Sparkシステムの導入は、ポーランドの量子コンピューティングインフラと研究能力を拡大する上で重要な一歩となります。 この設置により、ポーランドは量子コンピュータを備えた国々の世界的な地図に新たに加わることになります。同国および東ヨーロッパ地域で初めてとなるSparkシステムは、低温超伝導量子ビット技術を使用し、フルスタックの量子コンピューティング体験を提供します。 WUSTのヴォイチェフ・ボジェイコ教授は次のように述べています。「このシステムにより、学生たちは実際の量子システムを実践的に体験し、新世代のIT専門家の育成に役立つでしょう。」このシステムは研究者、博士課程の学生、一般学生が利用可能で、WUSTの量子コンピューティングクラブのメンバーも含まれます。WUSTはヴロツワフネットワーキング・スーパーコンピューティングセンターでこのシステムの開設を予定しており、センターの30周年記念と合わせて導入される予定です。この動きにより、コンピュータサイエンスの研究が加速し、学生の実践的な量子プログラミングへのアクセスが向上すると期待されています。2万人以上の学生と600近くの研究・教育施設を有する同大学は、イノベーションと特許取得において優れた実績を持っています。WUSTの量子インフラへの投資は、次世代コンピューティングのリーダーになるという国家的な野心を反映しています。 この設置は、2024年のワルシャワオフィス設立に続く、IQMの中東欧(CEE)地域での存在感を強化する継続的な戦略の一環です。IQMは、パートナーシップ、人材育成、地域に特化したソリューションを通じて、同地域の量子技術エコシステムをリードすることを目指しています。 2025年4月24日