「SaxonQとQuantum Machines、ポータブル量子コンピュータでのリアルタイムアプリケーションを実証、SaxonQがBechtleと販売代理店契約を締結」

SaxonQとQuantum Machinesは、携帯可能な室温量子コンピュータでのリアルタイムアプリケーションの初の公開デモンストレーションを共同で実施しました。ハノーバーメッセ2025において、同社は2つのライブデモンストレーションを披露しました:量子強化画像認識タスクとH₂エネルギーレベルの量子化学計算です。両アプリケーションは、常温で動作する窒素空孔(NV)中心量子ビットプロセッサを使用して実行されました。このシステムは標準的なコンセントで稼働し、極低温冷却や複雑なインフラを必要としないため、研究室以外の環境での展開が期待されます。 Quantum MachinesのOPX+制御プラットフォームは、デモンストレーションに不可欠な高精度マイクロ波制御を提供し、安定した効率的な量子ビット操作を可能にしました。OPX+システムはオーバーヘッドを削減し、実際の運用条件下での信頼性を確保し、システムの性能における重要な要素となっています。 並行して、SaxonQは欧州最大のITサービスプロバイダーの一つであるBechtleとの販売提携を発表しました。この契約に基づき、Bechtleは2025年4月からSaxonQの量子システムを産業パートナーに販売します。この提携は、AI、エネルギーシステム、物流などの分野における量子技術の実用的な導入を加速することを目指しています。コンパクトで堅牢、そして移動性を考慮して設計されたSaxonQのハードウェアは、生産環境や研究環境への早期統合に適しています。 この技術実証と市場アクセスという二重のマイルストーンは、NV中心量子コンピューティングプラットフォームのより広い採用に向けた一歩を示し、欧州における応用量子技術のエコシステムの成長を支援するものです。 2025年4月9日