ボッシュとエレメントシックスが量子センシング商業化に向け合弁会社を設立

ボッシュとデビアスグループ傘下の合成ダイヤモンドメーカーであるエレメントシックスは、ダイヤモンドベースの量子センサーの商業化を加速させるための合弁事業を発表しました。エレメントシックスは、2022年にボッシュが社内で設立し、現在ドイツのルートヴィヒスブルクで30名の従業員を擁するボッシュ・クォンタム・センシングの株式25%を取得します。この合弁事業は、2023年に開始された両社の開発協力を基盤としています。 このセンサーは、医療診断、慣性航法、資源探査などの分野における精密検知の重要要件である極めて微弱な磁場を検出するため、加工された合成ダイヤモンドを使用しています。ボッシュは、チップレベルでの統合を可能にするためのサイズと費用の削減を長期目標として、ダイヤモンド部品をスケーラブルなセンサーシステムに統合します。現在のプロトタイプはスマートフォンサイズで、携帯可能な形状で厳格な感度要件を満たすように設計されています。 両社は、GPSに依存しない航法やバイオ磁場検出が重要な市場セグメントに対応するため、産業用量子センサーの生産規模を拡大することを目指しています。ボッシュは、医療とモビリティの応用分野だけでも、2030年代までに数十億ユーロ規模の市場になると予測しています。新合弁事業の最終承認は規制当局の認可待ちです。 2025年4月7日