KDDI株式会社(KDDI)は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の量子コンピュータの産業化に向けたミドルウェア開発プロジェクトに選定されました。KDDIは、国内10機関による共同研究を主導し、量子コンピュータの産業利用を加速し、ユーザーの参入障壁を下げることを目的とした「AI-量子共通プラットフォーム」の構築を行います。 共同研究には、KDDI総合研究所、Jij株式会社、QunaSys株式会社、産業技術総合研究所(AIST)、早稲田大学、慶應義塾大学、大阪大学、芝浦工業大学が参加します。この取り組みでは、AISTの量子AI融合事業開発グローバル研究センター(G-QuAT)に設置された量子古典ハイブリッド計算テストベッド(ABCI-Q)を活用します。技術的な成果物には、計算リソースの最適配分のためのミドルウェア開発、APIを使用して量子コンピュータ機能を抽象化するプラットフォーム、障害検知・管理手法を含む量子コンピュータの運用技術の開発が含まれます。 この取り組みは、量子技術の社会実装と産業化を推進する日本政府の目標に沿ったものです。このプロジェクトは、専門的な量子知識がなくても直感的に使用できるプラットフォームを開発することで、専門的なユーザー知識の必要性といった市場成長の障壁に対処するように設計されています。最終的な目標は、様々な産業分野にわたるユーザー基盤を拡大し、2030年までに国内の量子生産を50兆円に、ユーザーを1,000万人に増やすという国家目標をサポートすることです。 2025年8月15日