ケンブリッジを拠点とするディープテック・スタートアップのWave Photonicsは、量子フォトニクスおよびエミッター向けに設計されたシリコンナイトライド製造プロセス「SiNQ」を発表しました。サウサンプトン大学のCORNERSTONEと共同開発されたこのプロセスは、493nmから1550nmまでの33波長をカバーする1056要素のプロセス設計キット(PDK)によってサポートされています。PDKはWave Photonicsの計算設計技術を活用して製造上の不完全性に対処し、Compound Semiconductor Applications Catapultのウェハースケールデータで検証された通り、従来の手法と比較して部品性能の均一性を2倍向上させています。 PDKには完全な回路モデリング用の製造対応Sパラメータが含まれており、GDSFactory、Siemens L-Edit、Luceda社のIPKISSなどの業界標準ツールと互換性があります。また、パッケージング用のQPICPACや特性評価用のPHIXとも統合されています。この開発により、量子フォトニック集積回路(PIC)の設計が簡素化され、幅広い波長域での、より迅速で信頼性の高いプロトタイピングが可能になります。 このプロジェクトは、Oxford IonicsやCSA Catapultを含むパートナーの貢献により、50万ポンドのInnovate UK initiative(イノベートUKイニシアチブ)を通じて資金提供されました。この協力関係は、スケーラブルな量子コンピューティングやその他の量子技術の発展における集積フォトニクスの重要性の高まりを示しています。 2025年1月28日