バスク政府とIBMは、スペインのサンセバスチャンにあるIBM-エウスカディ量子計算センターで、ヨーロッパ初のIBM Quantum System Twoを公開しました。このシステムは156量子ビットのIBM Quantum Heronプロセッサーを搭載しており、2023年にBasQ(バスク量子イニシアチブ)の枠組みの中で始まった両者のパートナーシップにおける重要な節目となっています。 米国外で2番目となるこの設置は、実用規模のアルゴリズムの実行を可能にし、世界的な科学協力をサポートするように設計されています。最初のIBM Quantum System Twoは、日本の神戸にある理化学研究所計算科学研究センターに設置されました。研究者たちはこのシステムを使用して、強い核力に関連する素粒子の振る舞いをモデル化し、二次元時間結晶を研究しています。IBM Research所長のジェイ・ガンベッタは、この協力がすでに材料科学と高エネルギー物理学の分野で研究成果をもたらしていると述べました。 BasQイニシアチブは、量子科学を推進し、人材を育成し、投資を誘致することで、バスク地方を量子技術のハブにすることを目的としています。バスク政府のイマノル・プラダレス首相は、このイニシアチブが知識の創出と人材誘致の磁石となり、欧州の再工業化戦略に沿って地域を位置づけていると述べました。IBM-エウスカディ量子計算センターは、先進的な量子技術の利用を促進し、卓越したエコシステムを育成することを目的としています。 このローンチは、新材料の設計、産業プロセスの最適化、生物医学シミュレーション、人工知能アルゴリズムの改善など、戦略的分野における技術応用の機会を開くことを目的としています。このパートナーシップには、バスク地方を量子人材の供給源として位置づけることを目指したトレーニングプログラムも含まれています。 2025年10月14日