SEALSQ Corp(NASDAQ:LAES)は、NIST標準化された量子耐性暗号(PQC)アルゴリズムをハードウェアレベルで直接統合した新しいセキュアチップ、Quantum Shield QS7001を発表しました。このチップはニューヨーク市のIQT Quantum+AI 2025カンファレンスでお披露目され、2025年11月中旬に正式発売される予定です。 QS7001は32ビットのセキュアRISC-Vアーキテクチャマイクロコントローラーを基盤とし、ML-KEM(CRYSTALS-Kyber)とML-DSA(CRYSTALS-Dilithium)アルゴリズムを統合しています。主な特徴として、専用のハードウェア暗号化アクセラレーター、512KバイトのFLASHメモリ、最大33MBits/sの通信インターフェースのサポートが含まれます。このネイティブなハードウェア実装により、最大10倍のパフォーマンス向上と、サイドチャネル攻撃や物理的な改ざんに対する強化されたセキュリティを提供することを目的としています。このチップはCommon Criteria EAL5+とFIPS SP800-90B認証の取得を目指しています。 この発売は、米国のCNSA 2.0フレームワークやEUの今後の規制を含む、PQC採用に関するグローバルな要件への直接的な対応として位置づけられています。このチップは、防衛、医療、エネルギー、接続されたIoTデバイスなどの重要分野における量子耐性セキュリティのためのネイティブなハードウェア基盤を提供することを目的としています。SEALSQはまた、2026年前半からQVault TPMバリアントの発売を予定しています。 SEALSQのCEOであるCarlos Moreiraは、PQCを直接ハードウェアに組み込むことで、このチップがハイステークスな環境での長期的なセキュリティの強固な基盤を提供することを目指していると述べました。QS7001の商用開発キットは2025年11月から購入可能となります。 2025年10月20日