Quandela、GENCI、CEAは、12量子ビットのユニバーサルデジタル光量子コンピュータ「Lucy」をフランスのCEA超大規模計算センター(TGCC)に納入したと発表しました。このシステムは、ヨーロッパの計算センターに配備された中で最も強力な光量子コンピュータであり、EuroQCS-Franceコンソーシアムの一環としてEuroHPC Joint Undertaking(JU)によって調達されました。 Lucyシステムは、CEAのTGCCでホストされ運用され、Joliot-Curieスーパーコンピュータと結合されます。この統合は、ハイブリッドHPC-量子ワークフローを実現するための一歩であり、LucyはTGCCスーパーコンピューティング環境に統合される2番目のQPUとなります。Lucyは、attocube systems AGが設計した極低温モジュールとQuandelaの半導体パイロットラインで製造された量子デバイスを使用して、Quandelaの施設で12ヶ月かけて組み立てられました。このシステムは、部品の80%をヨーロッパで調達し、ヨーロッパの主権的な量子技術を設計・提供する能力を示しています。 このシステムは、ヨーロッパの研究者や産業ユーザーの広いコミュニティがアクセスできるように設計されており、最適化、化学、機械学習などの分野での量子アルゴリズムの実験や初期段階のアプリケーション開発をサポートします。EuroHPCとGENCIは、2026年初頭のLucyの本格稼働に向けて、ヨーロッパの研究コミュニティを準備するため、すでに他のQuandela光量子プロセッサへのリモートアクセスを提供しています。 QuandelaのCEOであるNiccolo Somaschiは、この納入がヨーロッパのハイブリッドコンピューティングの将来への重要な基盤となり、ヨーロッパの技術主権を強化し、国境を越えた協力の力を示すものだと述べています。GENCIのCEO兼社長のPhilippe Lavocatは、この納入がフランスとヨーロッパの量子コンピューティングの野心に向けた大きな一歩を表し、HPCと量子コンピューティングの相乗効果の増大を強調していると述べています。 2025年10月23日