量子最適化投資による収益率は10〜20倍になると D-Wave の調査が報告

D-Wave Quantum Inc.(NYSE: QBTS)は、量子最適化の取り組みに対する投資収益率(ROI)に関する企業の期待を明らかにする新しい調査結果を発表しました。D-Waveに代わってHyperion Researchが実施したこの調査では、300社以上の商用量子コンピューティング企業の意思決定者を対象に調査を行いました。調査結果によると、量子コンピューティングを積極的に活用している企業は、量子最適化イニシアチブへの投資に対して10〜20倍のROIを見込んでいます。これには、年間300万〜600万ドルの投資に対して、ユーザーあたり6,000万〜6,500万ドルの利益が期待され、潜在的な経済効果は最大515億ドルに達すると推定されています。 D-WaveのグローバルユーザーカンファレンスQubits 2024で発表された2024年の調査では、量子技術の採用計画の増加も強調されています。具体的には、回答者の21%が現在使用中か、今後12〜18ヶ月以内に量子技術を本番環境に導入する予定であり、これはHyperion Researchの2022年の調査結果と比較して50%の増加を示しています。回答者は、量子最適化の主な期待される利点として、ビジネスプロセスの効率向上(24%)、収益増加(20%)、イノベーションの推進(14%)を挙げています。これらの利点の主要な焦点分野には、金融(17%)、サプライチェーン管理(16%)、製造(14%)が含まれます。 この調査では、主要なワークロードにおけるパフォーマンスの向上が、量子コンピューティング採用の最も重要な組織的要因として特定されました。D-WaveのCEOであるアラン・バラッツ博士は、企業が実世界の問題に対する量子ソリューションを積極的に追求しており、データは量子最適化が利益をもたらす準備が整っているという考え方の変化を示唆していると述べています。これは、量子コンピューティングがビジネス改善のツールとして進歩していることを企業が認識していることを示しています。 2024年6月21日